伝統と創意工夫、唯一無二の造形美
石川県能登半島の北部に位置し、漆器の一大産地である輪島に「漆創 池昭」はあります。
池昭主人であり、作家である池上昭市は義父の村角富造に師事し、昭和51年(1976年)に独立。師から受け継いだ乾漆の技術を発展させ、独自技法による輪島塗を創作してきました。
「池昭」では多彩な輪島塗を手掛けていますが、中でも得意とするのは素地が薄く、多彩な造形の品々。鶴、亀をかたどった香合、松竹梅を表現したカップ&ソーサーなど、遊び心を映した形は伝統の乾漆技法を基に創意工夫を重ねた賜物です。
ものづくりに合理化や変化はつきもの。しかし、それだけを偏重しては真に良いものはできません。「池昭」が変わらず持ち続けている想いは、伝統を守りながら、オリジナリティを追求すること。輪島塗としての伝統を守ってこそ、次の時代へ受け継がれる新しい品々を生み出せるのです。
そして、現在(2024年11月)
2024年元日の能登半島地震により、輪島は甚大な被害を受けました。
「漆創 池昭」は工房であり、ギャラリーでもあった、そして主人の自宅でもある建家を失うこととなりました。主人と家族は留守にしており難を逃れました。
基礎からはずれ傾いている建家は、はじめは足を踏み入れることも危ぶまれましたが、たくさんの方々にお知恵をいただいて、お手伝いもいただき、多くのものを取り出してくることができました。
まず、とにかく最初に、主人の息子と孫は池昭作品を取り出しました、何よりもまず始めに。
その後何度も通って、たくさんの作品を取り出すことができました。
輪島塗は強いです!傷を負ったものもありますが修復可能!すごい!すごい!!
これらの作品をこのWebギャラリーでご紹介していくことと致しました。
そして、
この9月、信じられないことに輪島、能登は再び甚大な災害に見舞われました。
これらの作品を輪島の地で、手に取って見ていただくことを願って進んでおりましたが、それはもう少し先のようです。先が延びたように感じてしまい、立ち止まりそうになったり、目を逸らしそうになったこともありましたが、やはり未来には願いが叶うと信じて、いましばらくはこちらでご紹介させていただきます。
作品はすでに販売済のものも含めて掲載しております。ご了承ください。
輪島塗 漆創 池昭 Web管理人